岐阜県立下呂温泉病院
下呂温泉病院は、 患者さんや家族のみなさんにまごころと質の高い医療を提供し、地域の人々に信頼される病院を目指します。 トップページへ
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回復期リハビリテーション病棟(B5病棟)

回復期リハビリテーション病棟では、医師、看護師、看護助手、理学療法士(※)、 作業療法士(※)、言語聴覚士、医療相談員などスタッフ一同が、ご家族の皆様とともに患者様の能力と 可能性を最大限に生かし、社会復帰、家庭復帰に向けてサポートします。
 脳血管障害、大腿骨頸部骨折などの機能障害、手術後の廃用萎縮などの患者様に対し、 日常生活の諸動作の向上、寝たきり予防、自宅退院を目標に、チーム医療にもとづきリハビリテーションを 集中的に提供するための病棟です。

(※)福祉住環境コーディネーターの資格を有する
病棟内施設概要
41病床(4床部屋 9室、2床部屋 2室、1床部屋 1室)
1床当たり面積 6.4平方メートル
患者様用食堂兼談話室、畳コーナー、家庭用浴室、バリアフリートイレ、
洗面室、洗濯室、面談室及びカンファレンスルーム
○サポートステーション
  皆様の家庭復帰をお手伝いしますスタッフの基地
  笑顔でいます
  声をかけてね
○4床病室
  広くて車椅子でもらくらく
○病棟廊下
  歩行練習用の線があります
  廊下なのに訓練室にも変身!!
○洗面室
  女っぷり、男っぷりを上げます
○食堂
  レクリエーションもします
  食事のひととき話もはずみます
○トイレ
  スペース充分、手すりもあります
○洗濯室
  1回100円35分
  利用時間は朝7時から夜7時まで
スタッフ構成
   専従医師1名
   理学療法士(福祉住環境コーディネーターの資格を有する)
   作業療法士(福祉住環境コーディネーターの資格を有する)
   言語聴覚士
   看護師
   看護助手
   医療相談員
入院の対象となる疾患
1 脳血管疾患、脊髄損傷の手術後または発症後2ヶ月以内
2 大腿骨骨折、膝関節内骨折、脊椎骨折または骨盤骨折、2肢以上の多発骨折の手術後または発症後2ヶ月以内
3 外科手術または肺炎(等)の治療時の安静により生じた廃用症候群を有しており、手術後または発症後2ヶ月以内
4 人工膝関節、人工股関節の置換術後1ヶ月以内

 上記にあてはまる方で、入院による集中的なリハビリテーションを行うことにより、機能改善が見込まれる 患者さんが対象になります。したがって、当院の回復期リハビリテーション病棟では、いわゆる寝たきり状態の患者さん、 認知症(痴呆症)が重度の患者さん、リハビリテーションをする意欲の持てない患者さんなどは、 対象になりませんのでご了解ください。

入院の申し込みについて
a 当院入院中の場合は、各診療科の主治医より回復期リハビリテーション病棟入院申込書を提出していただきます。
b 他院からの転院の場合は、まず入院先の主治医に相談していただきます。その後主治医あるいはケースワーカーから、 直接当院総合サポートセンターにご連絡をいただきます。
病棟での日常生活について

 回復期リハビリテーション病棟では、在宅生活への復帰を目標としてリハビリを進めています。そのため、病棟では、 出来る限り家庭での生活に近い状態で過ごすことを念頭に置き、日常生活に即したリハビリを行っています。

 一日のスケジュールに合わせてその内容を紹介します。

 まず、一般病棟との大きな違いとして更衣をします。回復期リハビリテーション病棟では、朝起きたら服に着替え、 夜寝るときにはパジャマに着替えて休むようにしています。これは、家庭では毎日自然なこととして行なっている 行為だと思いますが、着替えるという動作がリハビリとなり更衣の自立へと繋がっていきます。 朝起きて着替えがすむと、次は洗面所へ行きます。片麻痺のある患者さんでも、片手で顔を洗い、歯ブラシに歯磨き粉を付け、 自分で磨き、口をすすぐという動作を行ないます。スタッフは、洗面行為の自立へ向け、 やり方の指導と一人一人の患者様に合わせた最小限の介助を行なっています。

 食事は、毎食、患者さん全員が食堂へ集まって食べています。家庭と同様に、生活の場である病室と食事をする場所を区別し、 他の患者さんとテーブルを囲み食事をすることが一つのリハビリです。食べる際は、麻痺の程度に応じてスプーンや フォークを使って食べていますが、さらに補助具を用いることにより自立を助けます。また、麻痺があると食器を 手に持って食べることが出来ず、食器が滑って上手くすくえないということも出てきます。 そんな時には、滑り止めマットの上に食器を置き一人で食べることが出来るよう工夫しています。 看護師の見守りのもとで歩行訓練が始まった患者さんは、スタッフと共に食堂へ歩行をしていただきます。 食事をするために歩くという目的を持って歩行することが在宅生活へと繋がっていきます。

 入浴は、一般浴が週に2回、治療浴が週に2~3回あります。一般浴、治療浴共に温泉を使用しており、 患者さんからはお風呂を楽しみにしているという声をよく聞きます。

 入院時、患者さんやご家族の方から一番多く聞かれるのが、自分で動けるようになりたい、 トイレが一人で出来るようになりたい、という目標です。移動能力の向上にむけては、リハビリ技師による訓練とは別に、 病棟内での立ち上がり訓練や歩行練習を取り入れています。トイレ動作に関しては、日中は介助量の多い患者さんでも 出来るだけトイレに誘導し、便座に座る時間を作っています。

 この様に、毎日の生活の中で、患者さんは一つ一つ自分で出来ることを増やし、自立を目指してリハビリに励んでいます。

○屋外歩行練習
  病院横 飛騨川のほとりで
○調理実習
  おいしいカレーのできあがり
○家屋改修の指示風景
  福祉住環境コーディネーターの資格を持ったスタッフがお家まで
温泉の利用
 下呂温泉を利用した入浴が週4~5日あります。うち2日は一般入浴、2~3日は治療浴です。疾患により治療浴回数は異なります。 一般入浴では、重度障害の方はリフトを利用していただき、中・軽度障害の方は温泉浴槽へ介助しながら 入っていただきます。また、体を洗ったり、洗髪等は状態に合わせて介助清拭をしています。 治療浴では、温泉を使用した泡沫浴などに入っていただきます。 それぞれ入浴時の更衣や清拭も動作練習にあてることもあります。
○特殊浴
  水着を着けてのんびりと
病棟浴
 回復期リハビリテーション病棟には、在宅生活を念頭に置いた日常生活動作訓練の一つとして、 ユニットバスを設置しています。浴室内には、各所に手すりが設置され、バスボードやシャワーチェアーなどの 福祉用具があり、患者さんの能力に合わせた入浴方法の検討、動作訓練やご家族の方への介助方法指導を行います。 また、実際にお湯をはった状態での入浴訓練も行っています。
○家庭用浴室
  家での予行練習、うまくはいれるかな
畳スペース
 日本の家屋は、病院のようにバリアフリーでフローリングばかりではありません。 畳が生活スタイルの方もみえます。退院後に困ることがないよう、畳スペースでの床からの立ち上がり訓練や、 いざり、起きあがり訓練を行っています。こたつを設置して、こたつを利用した立ち上がり訓練なども行っています。
○畳コーナー
  ゆっくりやすんどくれ
遊びリテーション
 遊びリテーションとは、遊びやゲームなどを取り入れたリハビリテーションのことを言います。 この遊びリテーションは、高齢者の機能訓練に対する動機づけとして、極めて有効であるだけでなく、 障害に見合った生活再建のためのケアプランに役立ちます。また遊びリテーションを行うことで、 患者さんの心身は活気を帯び、精神的安定を図ることができると言われています。

 回復期リハビリテーション病棟では、音楽療法を2回/月、年間行事(ひな祭り、七夕、クリスマス会、運動会など)や 遊びリテーション(サンタクロース作り、ひな人形作り、短冊作りなど)1回/週、を行っています。 その他にも、入院生活を楽しく、また有意義に過ごしていただけるよう、患者さんに合わせた遊びリテーションを 適宜、行っています。

○クリスマス会
  スタッフも参加で楽しくね!
栄養サポートチーム
 NSTとは、Nutrition Support Teamの略で日本語では栄養サポートチームといいます。 県立下呂温泉病院は平成16年8月に日本経腸栄養学会から岐阜県立病院として初めてNST稼働施設に認定されました。 NSTは医師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師・看護師・リハビリ関連技士などの専門スタッフが連携を持ち、 チーム医療として活動しています。

 NSTの活動は、
   1 患者様の栄養状態を的確に評価する。
   2 適切な栄養量を適切な方法(経口・経腸・経動脈)で施行する。
   3 褥瘡(床ずれ)・感染症などの合併症を予防する。
 最終的には経口摂取が行えることを目的としています。

 病棟では患者さんの入院時や入院中も血液検査や体重から肥満判定、必要摂取カロリーの計算、栄養状態を把握し、 必要であればNSTが介入します。NST介入後も定期的に栄養状態の改善が図れているかを評価しています。 そして患者さんの栄養状態の管理を通して、より効果的なリハビリテーションが行えるよう努めています。

クリティカルパス
 回復期リハビリテーション病棟では、良質な医療・ケアの提供、チーム医療の推進、 患者さんの満足度の高揚といった目的から、平成16年3月よりクリティカルパスを導入しました。

 クリティカルパスとは、患者さんの入院から退院までの期間中、いつ・どの時期に何をするのか、 どのように行われるかをスケジュールにまとめた医療スケジュール表です。 クリティカルパス=回復期リハビリテーション経過予定表と呼んでいます。 入院時に患者さんと医師・医療スタッフで退院までの目標をたてます。 患者さんの機能回復の予測とその到達目標をもとに、入院後約1~2週間までに病棟スタッフで話し合い 入院期間を決定します。入院期間が決定したら、その期間にあわせた回復期リハビリテーション経過予定表 (1・2・3・5ヶ月コース)を使用し、患者さんの退院に向けて進めていきます。 入院中は、病棟スタッフで定期的にカンファレンスを行い様々な観点から評価を行い、退院にむけて患者さんと ご家族を含めて話し合いながら進めます。経過表にはそれぞれ1・2・3・5ヶ月コースがありますが、 あくまでも予定表です。患者さんの回復状況・身体状態により変更される場合があります。

 クリティカルパスの導入により、患者さんやご家族が退院までの流れを理解することができます。 ゴールの設定やその時期における目標を理解し、積極的にリハビリに取り組むことができるようになります。 ご家族の方にも経過予定表に沿って、在宅生活の準備をしていただきます。

嚥下、摂食療法
 回復期リハビリテーション病棟では,脳血管障害の急性期を経て回復期にいたる中で、 嚥下障害を持った方に、少しでも口から、安全に食べていただくためのリハビリテーションを行なっています。

 嚥下障害のある方は食べられなくなるだけでなく、食物が食道に入らずに誤って気道に入ってしまい、 誤嚥性肺炎を起こす危険があります。そこで、食事開始の前に嚥下障害の評価を行なうことが重要で、 必要によっては嚥下造影検査(食物の呑み込み状況をレントゲンで見る検査)等を実施し,客観的に評価して 目標を立て、段階的に訓練を進めていきます。

 訓練の方法には間接訓練と直接訓練があります。間接訓練は、頚部関節可動域訓練,座位訓練、口腔周囲筋トレーニング、 また、嚥下反射を引き起こしやすくする目的で寒冷刺激法があります。 直接訓練は、ゼリーやペースト状にした食物を利用して少量から摂取していき、徐々に嚥下食、常食と移行していく経過で、 状態を見ながらより日常生活に近い形の訓練を行ないます。

 また嚥下障害のある患者さんの口腔内は、絶食による唾液分泌の低下から自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすい環境にあり、 これが誤嚥性肺炎の一因ともなります。

 そこで重要なのが口腔ケアで、患者さんの状態に合わせてケアを行ないます。 起床時や日中、就寝時だけでなく嚥下訓練の前後に必ず行ないます。また、口腔ケアを行なうことで、咀嚼運動を促し、 唾液の分泌や嚥下反射を誘発することができ、嚥下機能の改善も期待できます。

 口からは食べられないとあきらめていた方でも、安全に口から食べられるようになり、 食べる喜びを取り戻される方もいらっしゃいます。

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